しゅうぺいの学びログ

本から学んだことをもっと世界に広めたい。小説・ビジネス書・TEDの感想などを綴ります。

リクルートのDNA(江副浩正) 感想

リクルートの創業者である江副浩正さんの書いたビジネス書。

起業・経営やリクルートという企業の歴史を知りたい人にはぴったりの一冊だと思います。

 

前半では起業や経営全般に関して述べられています。

  • 経営の三原則
  • 経営理念とモットー
  • マネジャーに贈る十章
  • 成功する起業家の二十カ条

などは勉強になりますね。自らの手で一から会社を築き上げた先人の言葉として、参考にしたいと思いました。

 

他にも、松下幸之助さん、本田宗一郎さんなどなど、そうそうたる経営者とのエピソードが紹介されていたので、とても興味深かったです。

 

 後半では、「リクルート」という会社に焦点があてられていて、創業からの歴史が書かれています。

 

僕としては、事実が淡々と語られているような印象を受け、少し期待外れで残念でした。というのは、江副さんの経営観や考えが強く述べられているというかんじではなかったからです。

自分の言葉で意志を伝えるのが苦手という江副さんの性格が出ているなと感じました。

 

また、「早すぎた新規事業の立ち上げ」のパートはとても考えさせられました。

失敗談が語られた後で、ドラッカー

「変化をコントロールすることはできない。できるのは先頭にたつことだけである。」

 という言葉が響きました。

 

時代の流れをつくろうとすると、失敗してしまう。時代の半歩先を読んで、その波に乗れということでしょうか。成功の核心をついた奥の深い教訓だと思いました。

 

起業して大きく成功するには、未来予測力運(タイミング)が大事だと教えてくれる経験談でした。

 

 

 本書の最後には以下のような、江副さんの言葉があります。

本書が、凡庸な人間でも精一杯頑張れば、ある程度のことができるひとつの例として、これから事業を始める若い人の参考になれば幸いである、と思っている。

 

この思いは一冊の本になって、たくさんの人に届いているはず。

僕自身もこの本を読んでいくつか学びがあったので、読む価値が十分にあったなと思いました。

  リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)

リクルートのDNA―起業家精神とは何か (角川oneテーマ21)