働き方の変化 『クラウドソーシングでビジネスはこう変わる/吉田浩一郎』
『クラウドソーシングでビジネスはこう変わる/吉田浩一郎』を読みました。
目的
クラウドソーシングについて基礎的なことを理解する。
未来予測の一つの手がかりにする。
キーワード
【学んだこと】
クラウドソーシングの市場規模
日本のクラウドソーシング市場規模(ウェブ上の発注金額ベース)
(出典)矢野経済研究所「BPO市場・クラウドソーシング市場に関する調査結果2013」
2011年の44億円から2017年の1473億円まで、実に30倍以上の急成長が見込まれている。(矢野経済研究所)
2023年には、月間で1000億円、年間で1.2兆円の市場規模になるとの予想もある。(クラウドソーシング教会)
比較参考:電子書籍の市場規模(小売りベース)
2014年度は1050億円の見込み。2017年度は1910億円を予測されている。(矢野経済研究所 2014.9.10公表時点)
クラウドソーシングが必要になる背景
日本は少子高齢化の問題に直面している。
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日本の人口が減少していく。
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国内市場が縮小し、企業が売り上げを上げることが難しくなる。
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企業はコストの最適化を迫られ、コストの大部分を占める人件費を削減する。
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正社員の比率を下げるが、正社員を減らしても必要な社内の仕事は変わらない。
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仕事を外部へ委託する。(BPO)
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クラウドソーシング
クラウドソーシングとBPO
比較的シンプルでパターン化された業務や必ずしも社内で行う必要のない業務、もしくは専門性の高い業務を外部委託すること。
近年、BPOをクラウドソーシングで行うことが増えてきている。
そこで、発注のために「業務フローを的確に要素分解する」ことが重要になる。
【感想】
クラウドソーシングの登場によって、誰もがフリーランスとして働くことができる時代になってきていることがわかった。場所や時間に縛られない。自由に働くことができるというのは、すごく魅力的にも感じる。だが、『自由』はそんなにラクなものでもないと思う。
この本で印象に残ったのが以下の文章だ。
クラウドソーシングによって、仕事における多くのことが「選択」の問題となっていくだろう。正社員として働くか、フリーランスとして生きるか。より多くの金を得るか、収入ではない価値を重視するか。自分の人生の時間をどのように使うか。どのような方向にキャリアを築いていくか―。すべての選択肢は対等であり、そのどれを選ぶかは、個人の意志に委ねられている。
「個」で生きていこうとするなら、それなりの覚悟が必要だ。
働く時間やキャリアなど生きることのすべてを自分で選び取っていかなければならない。自由であるかわりに、責任は自分で負わなければならない。
時代がそのような方向に向かっているので、「何が好きで何が嫌いなのか?」「自分の幸せって何だ?」「何のために働くのか?」といったことを自分自身に問いかけ、悩みもがきながらもその答えを考えていかなければならないと感じた。
こればっかりは誰も答えを教えてくれない。答えは自分だけが知っている。
日々の仕事に追われながらも、普段からきちんと考えておこう。未来の自分が自信をもって生き方を選択できるように。