夜は短し歩けよ乙女(森見登美彦) 感想
僕がこれまで読んできた本の中で、一番好きな本です。
もうかれこれ、3、4回は読み直してるかな・・・
そんなおすすめの本を紹介いたします。
『夜は短し歩けよ乙女』の舞台は京都です。
先斗町、NF(学園祭)中の京都大学、古本市が催される下鴨神社などなど
京都好きにはもうそれだけでたまらないですね。
僕も大学時代の6年間を京都で過ごしているので、
よく知っている場所が出てくるたびに、うれしくなってしまいました。
この小説をおもしろくしているもの。
それはやはり、独特の世界観でしょうか。
そして、なんと言ってもその世界を創り上げるオモチロオカシイ言葉のかずかずだと思います。
文学的(?)な言い回し、言葉のリズム、そのすべてが物語をきらきらと彩っています。
『しかしどっこい生きている!』
『自分よ自分よ、何ゆえ不毛にご活躍!?』
僕はこの2つのリズム感が特に好きです。
思わず口にしたくなっちゃいませんか?
偽電気ブラン、パンツ総番長、パン食連合ビスコ派、世界ボーッっとする選手権・・・
他にもほんとにいろんなイメージ・言葉があたまの中をぐるぐる駆け巡っていきます。
おっとりとした黒髪の乙女と、愛すべき阿呆の先輩の雰囲気が語り口でうまく表現されているのもおもしろいです。
文庫版の解説には、羽海野チカさんのイラストがあります。
僕は「三月のライオン」も好きなので、解説まで大満足の一冊です。
この本がもっとたくさんの人に読んでもらえるといいなと思います。
なむなむ。
- 作者: 森見登美彦
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/12/25
- メディア: 文庫
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